2025年のMLB殿堂入り発表まで残り約4ヶ月となった。
今回の殿堂入り投票の目玉はなんといってもやはりイチローであろう。
ぼくがとったイチローみんなみて!
もしイチローが殿堂入りすれば日本人としては史上初、NPB所属経験のある選手としてはラリー・ドビー、リッチ・ゴセージ以来3人目の快挙となる。
日本人としてはどうしてもイチローに注目が集まる所だが、NPB所属経験のある殿堂入り候補者はイチローだけではない。
2013.14年と楽天に在籍していたアンドリュー・ジョーンズもその1人だ。
ジョーンズは初年度2017年こそ7.3%の票しか得られなかったものの、毎年着実に票数を積み重ねていき7年目の投票となった2024年の得票率は61.6%。
来年はイチローと共に2人のNPB経験者がメジャー殿堂入りに名を連ねるかもしれない。
ということで今回は今までの殿堂入り投票やデータなどを見て、2025年度の殿堂入り予想及び今後殿堂入りしそうな選手について考察をしたいと思う。
使用サイト MLBの統計、スコア、履歴、記録 |Baseball-Reference.com
- 1.歴代殿堂入り投票
- 2.殿堂入りの基準
- 3.2025年度殿堂入り予想
- 4.今後殿堂入りしそうな選手
- おまけ
1.歴代殿堂入り投票
ということで21世紀以降、2年以上殿堂入り投票に名前の上がった選手達51人を殿堂入り出来た側と出来なかった側で分けてグラフを作成してみた。しようと思ったのだが、情弱すぎてエクセルの使い方が分からず作成することができなかった。
一応データとしてまとめたしそれを貼り付けて置くことも考えたが、需要があんまりなさそうだったのでこの記事の一番後ろにヒッソリと乗せておくだけとさせて頂く
エクセルに敗北した男
ということでデータをまとめていて思ったこと、気づいたことを
1.ドーピング疑惑の強い選手は殿堂入り出来ず
まず大前提としてこれは外せないだろう。
今までバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、サミー・ソーサといった成績だけ見れば1発殿堂入り間違いなしであろう選手達もドーピング使用疑惑という高い壁に殿堂入りを阻まれており、殿堂入りした選手は1人も存在しない。
ただ疑惑の強いという書き方からも分かるように疑惑があっただけのデビッド・オルティスは初年度殿堂入りを果たしている
とは言って見たものの、まあボンズとクレメンスがダメだったのだから今後殿堂入りする選手は出てこないだろう。
ベテランズ委員会での殿堂入りに期待するしかない。
2.9年目以内に60%以上得票はドーピングとカート・シリング以外殿堂入り
殿堂入りするには75%の得票が必要だが、9年目以内に60%を得票した人達はドーピングとカート・シリング以外もれなく全員後に殿堂入りを果たしている。
シリングはダメだったんじゃねーか!と思われる方もいるかもしれないが、シリング自体がめちゃくちゃイレギュラーな存在だったのでここは見逃して頂きたい...
3.1桁%経験者の殿堂入りはなし
21世紀以降殿堂入りした人達の中で最も得票率が低かったのはラリー・ウォーカーの4年目(10.2%)。
1度でも得票率1桁%となってしまった選手の殿堂入りは存在しなかった....が!
前述した通りアンドリュー・ジョーンズは初年度得票率7.3%だった物の24年度の得票率は61.1%となっており、もしかしたらこのジンクスが破られるかもしれない。
ただ、依然1桁%経験者の殿堂入りは厳しいものがあるのもまた事実だろう。
4.得票率の伸びは最高でも1年22%ほど
1年で得票率が爆伸びすることはない。得票率伸び幅の21世紀最高記録は9年目得票率54.6%から10年目76.6%まで爆上げしたラリー・ウォーカーの22%。
そこから逆算するとわかる通り9年目までに54%、8年目までに32%、7年目までに10%程の得票率がないと事実上殿堂入りは不可能になってしまうだろう。
正直このラリー・ウォーカーもかなりイレギュラーな存在であり、現実的に考えるともう少し余裕を持っておかないと非常に厳しいだろう。
2.殿堂入りの基準
次に殿堂入りへの各種基準を紹介していく。
1.各〇〇クラブ達成者はシリング以外殿堂入り
3000本安打、500本塁打、300勝、3000奪三振を達成した人達はドーピングとカート・シリング以外全員が殿堂入りを果たしている。
シリングはダメだったんじゃねーか!と思われる方もいるかもしれないが、先述した通り、シリング自体がめちゃくちゃイレギュラーな存在だったということでここも見逃して頂きたい...
ちなみに300セーブクラブという物もあるが、こちらは例外。
セーブ記録上位の殿堂入りはマリアノ・リベラ(652S/1位)とトレバー・ホフマン(601S/2位)くらいで、セーブ通算3位478Sのリー・スミスは得票率最高50.6%(ベテランズ委員会で後に殿堂入り)セーブ通算6位437Sのフランシスコ・ロドリゲスは24年度の得票率7.8%と苦戦中。7位424Sのジョン・フランコに至っては1年目で資格失効となってしまっている。(4位ケンリー・ジャンセン、5位クレイグ・キンブレルは現役)
セーブ数で確実に殿堂入りしたい場合600Sは必要だろう。
2.サイ・ヤング賞及びMVPは3回取れば殿堂入り
3000本や3000奪三振など通算記録を重視するメジャー殿堂入りだが、サイ・ヤング賞及びMVPを3回取った選手は通算成績関係なくもれなく全員殿堂入りを果たしている(当然ドーピングは除く)
サイ・ヤング賞3回受賞、通算165勝のサンディー・コーファックスは初年度殿堂入り
通算1160安打、242本と非常に寂しい通算記録のロイ・キャンパネラもMVP3回によって殿堂入り。
大谷翔平も今年度のMVP受賞を確実視されており、早くも殿堂入りが確定するかもしれない。
3.WARは最低50は必要(救援は除く)
殿堂入り選手の最低WARはブルース・スーターの24.0、救援投手組を除くとジム・ライスの47.7となっている。
しかしブルース・スーターはWARの稼ぎにくい救援投手、ジム・ライスは殿堂入り期限が15年あった時に15年目でギリギリ入れたという事を考えると、やはり現在ではWAR50ほどが殿堂入りの最低ラインになってくるだろう。ちなみに救援投手を除いた10年以内に殿堂入りした選手のWARをワースト順に並べると、カービー・パケットの51.1、ジョー・マウアー55.2、デビッド・オルティス55.3、マイク・ピアッツァ59.5、ブラディミール・ゲレーロ59.5と続く。
下限は分かった。じゃあ上はどうなんだ!という質問に関してだが、79.5で落ちたカート・シリングは勿論、75.1のルー・ウィテカーが初年度落ちしているので正直なんとも言えない。
4.打者なら2000本安打、先発投手なら200勝が第1関門
過去50年で2000本未満の殿堂入りは1975年のラルフ・カイナー(1451安打)ただ1人。ちなみにこのカイナーは10年間の現役生活で7年連続のホームラン王に輝いたとんでもない選手であり、かなりイレギュラーな存在と言えるだろう。ちなみに次点は2048安打のジョニー・ベンチとなっている。
そして先発投手として200勝をあげていない物の投票で殿堂入りした選手は過去50年間で1人も存在しなかった。 調査中197勝のデニス・エカーズリーを発見して、「こいつは先発だな!」と思っていたら390Sしていた。とんでもない
5.WAR34以下で得票率5%越えなし(救援は除く)
こちらは殿堂入りではなく、殿堂入り資格を失う5%に届くかどうかの話だ
得票率5%越えで最もWARが低かったのはフランシスコ・ロドリゲスの24.2。
救援投手を除くとウィリー・マギー34.2、スティーブ・ガービー38.0、ハロルド・ベインズ38.8、デーブ・パーカー40.1、ドン・マッティングリー42.4、ジャック・モリス43.5と続く。
ただこれら6選手の殿堂入り投票が行われたのは殿堂入り期限が15年あった2015年以前ともう10年近く前の話であり、近年の得票率5%越えで最もWARが低いのはオマー・ビスケルの45.6ということを考えると、事実上WAR45以下は5%の壁を突破出来ないという事になるのではないだろうか。
3.2025年度殿堂入り予想
ということでようやく殿堂入り予想に入る。
まずは24年度の投票で得票率5%に入った選手11名と25年度新たな候補者の中からWAR45を超えた6名のプロフィールを紹介し、殿堂入り出来るかどうかについて考えて行こうと思う。
※25年度の候補者は全員紹介したい所だが、先述の通りWAR45以下の選手は5%の壁を突破出来る確率が相当低いと判断したので今回は除外とさせて頂く。
ちなみに救援投手でWAR8を越えている人も本年度は存在しないので厳しいと見て除外した。
サンプル
25年度で何回目の投票か 名前 昨年の得票率
主なポジション WAR 成績
主なタイトルや表彰
過去の得票率
● 殿堂入り出来る予想
〇 殿堂入り出来ない予想
*ドーピング使用疑惑の強い選手
10年目 ビリー・ワグナー 9年目/73.8% ●
救援 WAR27.7 47勝40敗422S 1196K ERA2.31
ローレイズ・リリーフマン賞 AS×6
1年目/10.5% 2年目/10.2% 3年目/11.1% 4年目/16.7% 5年目/31.7% 6年目/46.4% 7年目/51.0% 8年目/68.1%
25年度が最後の投票となるビリー・ワグナー。24年度は得票率73.8%と惜しくも殿堂入りには届かなかった。
救援投手の宿命かWARが低いことや、最多セーブ獲得経験も無くタイトルが少ないことが足を引っ張っている。
しかし9年目までに得票率60%を越えた選手はシリングとドーピング以外全員殿堂入りを果たしており、最後ということもあってなんとか殿堂入り出来るのではないだろうか(正直な所、ここまで票数を伸ばすとは思わなかったので折角だし殿堂入りして欲しい所もある)
ちなみに息子はブルージェイズに在籍しているウィル・ワグナー
8年目 アンドリュー・ジョーンズ 7年目/61.6% ●
中堅手 WAR62.7 1933安打 434本 1289打点 152盗
本塁打王 打点王 SS GG×10 AS×5
1年目/7.3% 2年目/7.5% 3年目/19.4% 4年目/33.9% 5年目/41.4% 6年目/58.1%
NPB所属経験もあるアンドリュー・ジョーンズ。センターとして素晴らしい守備力を誇り、dWAR24.4はセンター1位。その上二冠王にも輝いた打撃力を誇るが通算1933安打はちょっぴり寂しいか。
24年度の得票率は61.6%となっており、先述した通り得票率60%越えの選手はシリングとドーピング以外全員殿堂入り。
一方得票率1桁%経験のある選手は21世紀殿堂入り0というデータもある。
ジョーンズが殿堂入りすればNPB所属経験のある殿堂入り選手も増えるので期待も込めて殿堂入りするだろうと予想。
ただ25年度殿堂入り出来るかどうかは微妙か
ちなみに息子のドリュー・ジョーンズは2022年のダイヤモンドバックスドラ1 2世選手多いな!
3年目 カルロス・ベルトラン 2年目/57.1% ●
中堅手 WAR70.1 2725安打 435本 1587打点 312盗
新人王 SS×2 GG×3 AS×9
1年目/46.5%
WAR70.1、2725安打、435本塁打と成績面では文句なしな一方、アストロズのサイン盗み問題に関与していたとしてメッツ監督を解任されるなど近年の印象は悪く成績にしては少し低めの得票率に留まっている。
が、それを抜きにしてもやっぱり成績は素晴らしい物があるし、ベルトランでダメならアルトゥーベなどといった今後殿堂入り投票に名を連ねるであろうあの年のアストロズ所属選手にも影響が出るだろう。
それはなんか寂しいので期待も込みで殿堂入りすると予想。
4年目 アレックス・ロドリゲス 3年目/34.8% * 〇
遊撃手 WAR117.6 3115安打 696本 2086打点 329盗
MVP×3 首位打者 本塁打王×5 打点王×2 SS×10 GG×2 AS×14
1年目/34.3% 2年目/35.7%
実績自体は文句なしだが、本人がドーピングを認めているのでまあ無理だろう。
9年目 マニー・ラミレス 8年目/32.5% * 〇
左翼手 WAR69.3 2574安打 555本 1831打点 38盗
首位打者 本塁打王 打点王 SS×9 AS×12
1年目/23.8% 2年目/22.0% 3年目/22.8% 4年目/28.2% 5年目/28.2% 6年目/28.9% 7年目/33.2%
こちらもA-Rodと同じく成績は素晴らしいのだが、ドーピング問題で多分ムリ!
2年目 チェイス・アトリー 1年目/28.8% 〇
二塁手 WAR64.5 1885安打 259本 1025打点 154盗
SS×4 AS×6
WAR64.5は殿堂入りには十分な数値だが、1885安打と獲得タイトルがSS賞4回のみでは少し寂しいか。
初年度得票率28.8%はトッド・ヘルトン、スコット・ローレン、マイク・ムッシーナ、ラリー・ウォーカー、ティム・レインズ等後の殿堂入り選手達の初年度得票率を上回る良い数値ではあるものの、リー・スミス、スティーブ・ガービー、ルイス・ティアントといった初年度に30%越えの得票率を記録していながら殿堂入り出来なかった選手もいるので油断は出来ない。
とりあえず私は殿堂入り出来ない側にしておくがまだまだ1年目。今後の投票次第では殿堂入りの可能性も出てくる。25年の投票に注目だ。
8年目 オマー・ビスケル 7年目/17.7% 〇
遊撃手 WAR45.6 2877安打 80本 951打点 404盗
GG×11 AS×3
1年目/37.0% 2年目/42.8% 3年目/52.6% 4年目/49.1% 5年目/23.9% 6年目/19.5%
ショートとして史上最多2709試合出場、1734併殺の記録を持つ守備の名手。一時は50%を超える得票率を叩き出していたが近年は低迷気味。
同じく守備の名手としてよく名前が上がり殿堂入りも果たしたオジー・スミスとの違いはなんといってもWARだろう。
オジー・スミスのWAR76.9に対しビスケルのWARは45.6と殿堂入りには厳しい数値となってしまっている。
7年目の得票率は17.7%ということで、先述した7年目10%の基準はクリアしているものの、来年以降どれだけ票を伸ばせるかは怪しい所であり、こちらも次回の投票が勝負の年になりそうだ。
6年目 ボビー・アブレイユ 5年目/14.8% 〇
右翼手 WAR60.2 2470安打 288本 1363打点 400盗
SS GG AS×2
1年目/5.5% 2年目/8.7% 3年目/8.6% 4年目/15.4%
WAR60.2、2470安打とどちらも殿堂入りしてもおかしくない数値を残しているボビー・アブレイユだが、5年目の得票率が14.8%に留まっているのはなんといってもその地味さが原因だろう。
獲得タイトルはSS賞とGG賞が1回ずつ、オールスター選出は2回、長年安定した成績を残し続けており成績自体は決して悪くない物の、ずば抜けて良いと言う訳でもなくこの程度の得票率に収まっている。
殿堂入りには少し足りないだろう。
4年目 ジミー・ロリンズ 3年目/14.8% 〇
遊撃手 WAR47.6 2455安打 231本 936打点 470盗
MVP 盗塁王 SS GG×4 AS×3
1年目/9.4% 2年目/12.9%
2007年、史上最多の778打席、716打数を記録してMVPにも輝いたジミー・ロリンズ。
爆発力は目を張る物があった彼だが、通算WAR47.6はやはり火力不足
殿堂入りは厳しいだろう。
7年目 アンディ・ペティット 6年目/13.5% * 〇
先発 WAR60.2 256勝153敗 2448K ERA3.85
最多勝 AS×3
1年目/9.9% 2年目/11.3% 3年目/13.7% 4年目/10.7% 5年目/17.0%
3人目のドーピング組。まあムリ!
5年目 マーク・バーリー 4年目/8.3% 〇
先発 WAR59.1 214勝160敗 1870K ERA3.81
GG×4 AS×5 完全試合
1年目/11% 2年目/5.8% 3年目/10.8%
MLB史上18人目の完全試合をやってのけたマーク・バーリー。日本ではイチローに4打数4安打をやられて脱帽してるあの映像が有名かもしれない
プロ2年目の2001年から引退前年の2014年まで14年連続200投球回を達成し(引退した2015年も198.2回を投げている)WAR59.1を稼いだ鉄人左腕だが、前回の得票率は8.3%と悲しい結果になってしまっている。
他の14年連続200投球回達成者であるサイ・ヤング、ウォーレン・スパーン、ドン・サットン、ゲイロード・ペリー、グレッグ・マダックスの5人は全員殿堂入りしているものの、この感じだとやはり殿堂入りは少し厳しいだろう(いくらなんでももう少し票貰っても良いとおもう)
3年目 フランシスコ・ロドリゲス 2年目/7.8% 〇
救援 WAR24.2 52勝53敗437S 1142K ERA2.86
最多セーブ×3 最優秀救援×2 ローレイズ・リリーフマン賞×2 AS×6
1年目/10.8%
MLBシーズンセーブ記録の保持者であり(62セーブ)、通算セーブ数437はMLB6位の名クローザー。
同じ救援投手のビリー・ワグナーはあれだけ票数を貰っているのだからもう少し票貰っても良さそうなものだがいくらなんでも寂しすぎる。
確かにワグナーよりWARや通算防御率は悪いものの、ここまで差が開くのは正直驚きだ。
まだまだ3年目ではあるが、2年目の時点で得票率は1桁%となってしまっており、やはり殿堂入りは少し厳しいのではないだろうか。
5年目 トリー・ハンター 4年目/7.3% 〇
中堅手 WAR50.7 2452安打 353本 1391打点 195盗
SS×2 GG×9 AS×5
1年目/9.5% 2年目/5.3% 3年目/6.9%
9度のGG賞を受賞した守備の名手。
ただ守備だけでなく打撃でも2452の安打と353のHRを放っておりパンチ力も兼ね備えた5ツールプレイヤーだが、WAR50.7と少ないためか得票率は4年連続1桁%と苦戦中。
殿堂入りは厳しいだろう
2年目 デビット・ライト 1年目/6.2% 〇
三塁手 WAR49.2 1777安打 242本 970打点 196盗
SS×2 GG×2 AS×7
メッツのフランチャイズプレイヤーとして活躍したデビッド・ライト。
WAR49.2、1777安打とどちらも厳しい数値となっている。
この辺りになってくると殿堂入りするかどうかというより来年投票に残れるかどうかの話になってきそうだ。
初年度組
イチロー ●
右翼手 WAR60.0 3089安打 117本 780打点 509盗
MVP 新人王 首位打者 盗塁王 SS×3 GG×10 AS×10
皆さんお待ちかね、25年度投票の主役イチロー。
3000本安打達成者はドーピング以外全員殿堂入り。
当然殿堂入りは確実だろう。
しかし満票は流石にないと思う
CCサバシア ●
先発 WAR62.3 251勝161敗 3093K ERA3.74
サイ・ヤング賞 最多勝×2 AS×6
イチローと同じく25年度殿堂入りが確実視されているCCサバシア。
3000奪三振達成で殿堂入り出来なかったのはドーピングとカート・シリングのみ。シリングに関しては上記で散々書いたので無視として、3000奪三振でWARも62.3ありサイ・ヤング賞投手。
こちらも殿堂入りは確実だろう。
ダスティン・ペドロイア 〇
二塁手 WAR51.9 1805安打 140本 725打点 138盗
MVP 新人王 SS GG×4 AS×4
メジャーリーガーとしては比較的小柄な体ながらも活躍した2008年のアリーグMVP。
同じく二塁手のチェイス・アトリーと比べWAR、安打、本塁打、打点、盗塁5つとも下回っており、MVPとGG賞を受賞したアドバンテージはある物のアトリーが初年度28.8%の票しか得られていない現状では殿堂入りは厳しいだろう。
イアン・キンズラー 〇
二塁手 WAR54.1 1999安打 257本 909打点 243盗
GG×2 AS×4
こちらもまたまた二塁手、イアン・キンズラー。
こちらはアトリーと比べ安打、盗塁では上回っているものの、WARではアトリーに10近く離されており、また安打数も本人が「中途半端な状況で野球はしたくない」と1999本で引退したため1つの区切りとなる2000本まであと1本届いていない。
こちらも殿堂入りする可能性は低いだろう。
フェリックス・ヘルナンデス 〇
先発 WAR49.7 169勝136敗 2524K ERA3.42
サイ・ヤング賞 最多勝 最優秀防御率 AS×5
イチローと同じくマリナーズ球団殿堂入りを果たしたサイ・ヤング賞投手。
全盛期の輝きは素晴らしい物があった彼だが、33歳でメジャー最後のシーズンを終えてしまったこともあり通算記録としては寂しめ。
殿堂入りは厳しいだろう。
カーティス・グランダーソン 〇
中堅手 WAR47.2 1800安打 344本 937打点 153盗
打点王 SS AS×3
スポーツ・イラストレイテッド社の「感じの良いメジャーリーガーランキング」では5位にランクインし、2012年には東日本大震災で被災した石巻市を訪れるたぐう聖にして2011年打点王。
WAR、安打、本塁打、打点全てで同じセンターのトリー・ハンターより下であり、殿堂入りは厳しい。
4.今後殿堂入りしそうな選手
2028年
アルバート・プホルス
一塁手 WAR101.4 3384安打 703本 2217打点 117盗
MVP×3 新人王 首位打者 本塁打王×2 打点王 SS×6 GG×2 AS×12
26年と27年は殿堂入りしそうな選手が大していなかったので保留。
ということで一気に飛ばして28年のプホルスから。
MVP3回、3000本安打、700本塁打とどこを取っても殿堂入りしそうな要素しかない。
次に満票殿堂入りの可能性がありそうなのはプホルスなのではなかろうか。
ヤディア・モリーナ
捕手 WAR42.1 2168安打 176本 1022打点 71盗
SS GG×9 AS×10
プホルスとカージナルスで長年共にプレーしたヤディア・モリーナ。
魅力はなんといっても堅実な守備力であり、bWAR28.0は全体14位。キャッチャーとしてはイバン・ロドリゲス(29.6)に次ぐ2位。打撃面でも2000本は打っており最低限のラインには達している。
しかしネックになるのは42.1しかないWARだろう。
確かにrWAR42.1は非常に低いが、fWARだと55.6と最低限殿堂入りしてもおかしくない数値となる。
記者達がrWARとfWARの乖離をどう見るか、守備面をどう評価するかで意見が分かれそうだ。
流石に一発殿堂はないだろうが、数年したら殿堂入りしてくれるのではないかということで殿堂入りしそうな選手に入れさせて頂く。
2029年
ミゲル・カブレラ
一塁手 WAR67.1 3174安打 511本 1881打点 40盗
MVP×2 首位打者×4 本塁打×2 打点王×2 SS×7 AS×12
メジャー最後の三冠王ミゲル・カブレラ。
3000本安打、500本塁打、三冠王。
こちらも文句なしで1発殿堂確定だろう。
ザック・グレインキー
投手 WAR77.5 225勝156敗 2979K ERA3.49
サイ・ヤング賞 最優秀防御率×2 SS GG×6 AS×6
フェルナンド・バレンズエラ、オーレル・ハーシュハイザー以来史上3人目となるサイ・ヤング賞、GG賞、SS賞受賞を果たした投攻守に優れた選手。
殿堂入りの目安となる3000奪三振まではあと1歩届かなかったものの、WAR、勝利数、奪三振共に優秀な成績を収めており殿堂入りは間違いないだろう
ジョーイ・ボット
一塁手 WAR64.5 2135安打 356本 1144打点 80盗
MVP GG AS×6
一応今もマイナーで現役らしいが、まあ多分23年引退という扱いになるだろうということでボットーもここにいれさせて頂く。
WAR64.5は合格点だが、安打数2135に加え獲得タイトルがMVPとGGのみというのが少し気になる所。
しかし通算OPS.920、OPS+144は中々優秀ではなかろうか。
一発殿堂は厳しいかもしれないが、その内殿堂入りするだろう。
おまけ
2年以上殿堂入り投票に名が出た人達の各年の得票率まとめ
※2015年までは殿堂入り資格の期限が15年でしたが、今は10年となっているのでそちらを優先しています。(13年目に殿堂入りしたブルース・スーターなども今回は殿堂入り出来なかった側に置いています)
※21世紀以降に限定したのは集計が面倒くさかったからです。ごめんなさい